お知らせ
前期 9月18日(木)~10月1日(水)
10:30~18:00 (月曜日休館)
☆初期の油彩具象作品を中心に抽象画へ移行してゆくまでの作品を展示致します。
後期 10月7日(火)~19日(日)
10:30~18:00 (月曜日休館)
☆抽象画転換後から晩年の抽象作品を展示致します。
<ごあいさつ>
父、若松光一郎は8月8日に100歳の誕生日を迎えました。(残念ながら生きて元気に迎えることはできませんでしたが…)
以前から生誕100年の記念展を開催したいと思い、少しずつ準備して参りました。
若松光一郎というと、和紙を使ったコラージュの抽象作品を思い出される方が多いことと思いますが、前半に展示致します具象作品は師である藤島武二先生を彷彿させる力強い作品の数々です。
1950年後半から何故か作風が少しずつ抽象化し、形のない抽象の世界へと移って行きました。生前母が冗談交じりに言っていた「ずっと具象作品を描いていたら今頃豪邸がいくつも買えたのに」という言葉を思い出します。
前半は抽象への世界へと移る過渡期の作品まで約40点展示致します。
後半は和紙を使ったコラージュの抽象作品を約40点展示致します。
会期中、絵手紙や友人作家さんからの手紙・はがき、新制作協会展の案内状等も出品致します。
若松光一郎の歩んで来た道程をご覧いただき、思い出していただけましたら大変嬉しく存じます。
最終日にはピアニスト関孝弘さんの記念演奏会がございます。どうぞお気軽にお出掛け下さいます様お待ちいたしております。
2014年9月吉日 アートスペースエリコーナ
中川素直
<若松光一郎生誕100年に寄せて>
ルノワールは晩年、リューマチで動かなくなった手に絵筆を縛りつけて描いた。痛いはずなのに、彼は微笑んでいたという。純粋に、描くことが楽しかったからである。若松光一郎という希有な画家について想いを馳せるとき、いつもこのエピソードが重なる。
今年は画家が逝って19年、生誕百年の節目に当たる。今なお、具象抽象を問わず若松の作品の前にたつと、鮮やかで、リズミカルで、明澄な「描く喜び」が、みずみずしくわたしを包み込んでくれるのを感じる。彼と彼の作品に出会えたことは、わたしのかけがえのない宝の一つである。
いわき市立美術館長 佐々木吉晴
※10月19日(日)展覧会最終日15:00から音楽ホールにて「若松光一郎生誕100年ファイナルコンサート」を開催いたします。関孝弘さんによるピアノ演奏をどうぞお楽しみください。入場無料ですので皆様お誘い合わせのうえ、お出掛け下さいませ。